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営業本部 企画部 部長代理 小橋真希子

手探りで奔走したタイ駐在でビジネスパーソンとしての成長を実感

入社以来、営業本部の海外部門に所属し、2019年までタイの販売会社でマーケティングや営業などを担当していました。2020年1月に日本に帰任し、現在は営業本部の企画部で本部全体を取りまとめるのが主な業務です。 大学ではタイ語を学び、タイの文化や人々が大好きで馴染みがありましたが、ビジネスでは難しい面も多々ありました。日系企業では当たり前のコンプライアンスへの意識や規則について、現地スタッフやお客さまの理解と納得を得るのに苦労しました。日系メーカー直結の販売会社ゆえに「他社はできるのに、なぜ当社はできないのか」と聞かれるたびに、説明に知恵を絞りました。自分では当たり前で正しいと思っていることが、実は「日本人的な考え」にすぎず、世界では必ずしも通用するわけではないと毎回再認識させられました。 タイ語を話せることは、現地のスタッフとの円滑なコミュニケーションや、お客さまのご要望をより詳細に理解するのに役立ちました。半面、彼らの言い分や気持ちが分かるだけに日本人スタッフとの間で板挟みになり、悩むこともありました。ただ、この経験があったからこそ、全体の状況を俯ふ瞰かんして仕事を進めるという、今の職務で生かせるスキルが身に付いたと思います。

日本のビジネスに必要なスピードと変化危機感を喚起する役目を意識

海外赴任の経験により、日本は広い世界の一つの国でしかないということ、そして国や人によりさまざまな感覚や考え方があることを改めて意識するようになりました。 厳しいグローバル競争を生き抜くためには、今以上のスピードと、これまでのやり方を変える勇気が欠かせません。丁寧に基礎を固めながら着実に物事を進める日本のビジネス文化は「質」という点で他国の追随を許さず、素晴らしいと思います。しかしグローバルのビジネスでは必ずしも質が優先される場面ばかりでなく、日本では当たり前のやり方では戦えないのも事実です。特に中国や韓国勢の攻勢が激しいアジアではその傾向は顕著です。 帰任して日本のビジネス文化に再び身を置くようになると、日本の商習慣を基準として物事を捉えてしまうことがあります。海外赴任でもがいた日々を忘れることなく、グローバルな視点を日本の組織でも生かして企業全体が強くなれるよう、積極的に提案していきたいです。


DX推進本部 ITソリューション統括部 IDMS 推進部導入支援グループ 部長代理 イアン ディードリックス

私は2011年に、日立建機アフリカに入社しました。日立建機の魅力は、なんといってもグローバルな企業であることです。かねて、自分のスキルを活用できる幅を広げるために、部署間の異動がある大手企業で働きたいと考えていました。 2019年5月からは、家族とともに来日し、本社のIT推進本部(現DX推進本部)で働くという機会にも恵まれ、満足しています。DX推進本部では、海外グループ会社向けの販売基幹システムの導入を支援する業務を担当しています。日本文化の良いところは、素晴らしく「利他」の精神に富んでいること。日本人は相手の立場で考えるのが得意ですね。これはやはり、国の歴史が長く、文化が成熟しているからだと思います。私がいずれ南アフリカに帰国するときは、ぜひこのカルチャーを持ち帰り、根付かせたいと考えています。  南アフリカのお客さまがサプライヤーに対して求めるものは、何よりも 「サポート」です。サポートとは、すなわちお客さまのパートナーになること。迅速に問い合わせに応え、トラブルを処理し、新しい機械が必要になれば供給する。日本の「利他」精神に基づく日立建機のサポートは、南アフリカのビジネスにおいて大きなアドバンテージになるでしょう。

顧客体験のデジタル化に積極的に取り組みたい

発展の余地があると感じるのは、デジタル化の分野です。南アフリカのお客さまは、スマートフォンの活用に積極的です。オフィスに行かずとも、スマートフォンからサポートシステムにアクセスしたり、欲しい部品を画面から簡単に発注したりしたいのです。こうしたシステムを発展させるには、本社との緊密な連携や調整が必要です。そのような場面で、自分が本社との懸け橋になり、また同時に、日立建機の企業ビジョンを現地グループ会社に浸透させていきたいと思います。  南アフリカは豊かな資源に恵まれた国であり、採掘の分野には大きな可能性があります。現状は、政情不安などのリスクを鑑みて企業が二の足を踏む傾向がありますが、本格的なプロジェクトに取り組む企業が増えてくれば、われわれの機械は大きなプレゼンスを発揮するでしょう。  残念なことに、今の南アフリカでは失業率が28%以上と、非常に高い水準にあります。今後、日立建機アフリカの事業を通じて地域経済を発展させるソリューションを提供し、雇用の創出に貢献できれば、これほどうれしいことはありません。


研究・開発本部 先行開発センタ IoTシステムグループ 李 恵貞

入社のきっかけはオレンジ色に輝く建設機械

私は韓国出身で、大学では化学を学びました。将来は理系の素養を生かして、世界で通用する技術を持つ会社で働き、自分の技術で役に立ちたいと考えていました。当時は米国で暮らしておりましたが、周りに「それなら君は日本語もできるし、日本に行ってみたら」と勧められ、日本のメーカーで働くことを意識するようになりました。そこで思い出したのが、昔テレビで見た中国の四川大地震の被災現場の映像です。がれきと土砂だらけの悲惨な光景の中で、黙々と災害復旧のために働くオレンジ色の建設機械の姿が印象に残っていました。後で日立建機のものであったことを知り、入社の大きな動機となりました。 実際に入社して感じるのはグローバル企業としての懐の深さです。日本ではまだまだ女性活躍が進んでいませんが、私はさまざまな国で過ごした経験から性別による能力の差などはないことを実感しています。変化は一歩ずつかもしれませんが、女性一人ひとりがトライし続ければきっと道は開かれ、やがてそれは大きな道になるでしょう。日立建機には、意欲的な女性を受け入れる土壌があり、さまざまなバックボーンを持つ人財が輪になって前に向かう文化が根付いていると思います。

デジタル化で大切なのは、“人”の気持ち

現在は研究・開発本部のIoTシステムグループに所属しています。建設機械には機械を動かすだけではなく、精度や利便性を向上させるためのIoTを駆使したアプリケーションが必要です。私はこの先進技術の部分に関わっています。具体的には、現場全体の作業員や機械の位置の把握など、作業が効率的かつ安全に進められるようにするアプリケーションの開発に携わっています。 デジタル化の進展は最小限の人員での作業を可能にしました。しかし、システムや機器を使うのはあくまで「人」です。デジタル技術を押しつけるのではなく、その技術を使うかどうか、使う人が自分で選択できることが大切です。このため、開発段階ではユーザー自らが修正したり調整したりできる余地を残すことに留意しています。 日立建機の強みの1つとして、機械の操作性の高さがあります。オペレータの狙い通りの繊細な動きを実現できる当社の建設機械に加えて、IoT・ICTソリューションの使い勝手の良さが現場の熟練ユーザーの方にご好評いただいていると聞くと、開発者としても大変励みになります。


ライフサイクルサポート本部 部品事業部 部品管理部 受発送グループ 渋谷このみ

私が日立建機に新卒で入社したのは2014年のこと。大学での専攻は機械系で、就職するなら「大きな機械」を作っている会社がいいと思い、建設機械以外に飛行機、造船、トラックなど、さまざまな業種の会社説明会に参加しました。 その中で、日立建機に入社する決め手になったのは、説明会で感じた和気あいあいとした雰囲気です。入社してからも、その印象は変わりません。仕事の話もプライベートの話もフランクに話し合える風通しの良さが気に入っています。また、海外出身の従業員も多くいるので、いろいろな考え方に触れられるのも勉強になります。 現在、私は茨城県のつくば部品センタに勤務し、海外の販売会社・代理店向けの部品の在庫管理や発送を担当しています。3歳の息子を保育園に預けながら、9時30分~16時15分の短時間勤務制度(定時は9時~17時30分)を利用しています。都合に合わせて30分刻みで勤務時間の設定ができることと、子どもが小学校を卒業するまで短時間勤務が可能ということで、とても安心・便利な制度だと感じています。

建設業界のイメージアップを図るための工夫が必要

子どもはよく熱を出すので、保育園に入れて1年目は、月に2回以上急なお休みをいただくこともありました。数日間休んでも、部署の皆さんが快くバックアップしてくださってありがたかったですね。 短時間勤務制度にはとても助かっていますが、もう少しフレキシブルな働き方が選択できればいいのになと思うこともあります。 例えば、突発的な依頼などで時間内にやりきれない仕事が生じたときに、従来なら残業で対応することもできますが、それができないので、どうしても人に頼らなくてはなりません。比較的余裕ができる夜の時間をうまく利用して仕事ができるような制度があればいいですね。 全体としては、女性が働きやすい環境だと思います。建設機械業界にはまだまだ女性が少ないといわれていますが、それを解消するにはもっとイメージアップの工夫が必要なのではないでしょうか。 私自身は、兄と弟の間で育ったので、小さい頃から機械やロボットが好きでした。機械やロボットには「男の子っぽい」というイメージがありますが、幼い頃から触れていれば、女の子にも興味を持ってもらえるはず。建設機械をテーマにした魅力的なアニメなどが登場すれば、この業界をめざす女性もぐっと増えるかもしれませんね。