日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)は、このたび、資源大手リオ・ティントの技術開発を担う子会社であるTechnological Resources Pty Limited(本社:オーストラリア連邦メルボルン/テクノロジカル リソースズ社)と、超大型油圧ショベルの遠隔操作技術開発に関する基本合意書を締結しました。本合意に基づき、日立建機とリオ・ティントは今後5年間にわたり、超大型油圧ショベルのオペレータの運転支援、遠隔操作、掘削・積み込み作業の半自動運転について、次世代の鉱山運営を支える技術開発における協業を進めていきます。
24時間365日安定した操業が求められる鉱山現場では、安全性・生産性の向上が最も重要な課題です。こうした背景から、超大型油圧ショベルの遠隔操作技術の導入は、これらの課題解決に向けた重要な一歩となります。
今回の協業では、日立建機は遠隔操作技術の開発を担い、リオ・ティントは西オーストラリア州ピルバラ地域の鉱山現場において、各技術を搭載した超大型油圧ショベルによる掘削作業、稼働データの提供、フィードバックを行います。半自動運転機能では、オペレータが掘削の開始位置とダンプトラックへの積み込みの位置をシステムに指示することで、その後の一連の操作を自動で繰り返すことが可能になります。
日立建機は、2030年までに半自動運転機能を備えた複数の超大型油圧ショベルが鉱山現場で稼働できる、拡張性のあるプラットフォームの構築をめざします。
日立建機はこれまでも、超大型油圧ショベルのブーム・アームの耐久性検証や、オペレータ運転支援技術の評価など、複数の戦略的な取り組みにおいてリオ・ティントと協業してきました。今回の協業は、これまでの取り組みをさらに発展させ、いずれは超大型油圧ショベルの自律運転技術の実用化に向けた中長期的なロードマップに基づいています。両社は今後も、多様な現場条件での試験を通じて、汎用性の高い技術の確立に向けた連携を続けていきます。
日立建機 執行役 マイニングビジネスユニット 副ビジネスユニット長 兼澤 寛 コメント
日立建機グループは、1970年代後半から鉱山機械事業に参入して以来、業界における超大型油圧ショベルの技術革新をけん引しています。ニューコンセプト「LANDCROS」には、「Customer」、「Reliable」、「Open」、「Solution」(お客さまに信頼されるオープンなソリューション)への想いが込められており、日立建機が進むべき方向を表しています。このコンセプトのもと、鉱山運営の知見が豊富なリオ・ティントとオープンに連携することで、汎用性が高い自動運転技術の開発スピードを加速させることができると確信しています。
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日立建機について
日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーです。新車販売事業に加えて、部品・サービス、再生(部品・本体)、レンタル、中古車の「バリューチェーン事業」を拡大し、革新的なソリューションをお客さまに提供する真のソリューションプロバイダーとして、お客さまと共に成長をめざします。この想いの実現を全てのステークホルダーにお約束する証としてニューコンセプト「LANDCROS」を制定し、普及・浸透に取り組んでいます。世界に約26,000人の従業員を擁し、2024年度(2025年3月期)の連結売上収益は1兆3,713億円、海外売上収益比率は84%です。詳しくは、日立建機のウェブサイトをご覧ください。
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