日立建機グループのWenco International Mining Systems Ltd.(ウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズ社)が提供する鉱山運行管理システム(Fleet Management System:FMS)は、ダンプトラック1台1台をリアルタイムにモニタリングし、車両運行を最適化して効率的な鉱山運営をサポートします。世界各地の露天掘り鉱山を中心に多くの導入実績があり、ダンプトラックの適切なメンテナンスや鉱物の含有率から生産高を予想するなど、幅広いアプリケーションで鉱山運営を総合的に支えるシステムです。このFMSが、日立建機のダンプトラック自律走行システム(AHS)のベースとして、大きな役割を担っています。
オープンで柔軟なIoTプラットフォーム
鉱山現場では、さまざまな機械や機器が稼働しているため、それらを管理するシステムも多岐にわたり、あらゆるデータを統合的に管理することが課題になっています。ウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズ社は、オープンで柔軟なIoTプラットフォームの独自提供をめざし開発を進めています。そのシステムを開発することで、FMSを中心としたアプリケーションを提供するとともに、お客さまやビジネスパートナーのシステムを相互に連携することが可能です。これにより、機械をはじめとするさまざまなデータを有機的につなぎ、統合的なシステム管理を実現し、お客さまの事業課題の解決に貢献します。
鉱山運営の全体を最適化するシステム
鉱山運営の変化とともに、FMSもより高度な運行管理の下、配車できるようさまざまなデータを組み合わせて進化を遂げてきました。大規模鉱山向けのFMS「Wencomine」は、鉱山現場の鉱物含有量や目標生産量などを設定することで、ショベルの位置やダンプトラックの台数、積載量、スピードなどを計算し、効率的な積み込み位置や配車、運搬ルートなどを自動策定し、鉱物の品質確保と安定した生産をサポートします。
また、車両の燃費やコンディションなどもモニタリングでき、故障の予測が可能となり、予備部品・保守人員の最適化やダウンタイムの低減も実現できます。
中小規模の鉱山現場に向けた運行管理システム「Wencolite」
ウェンコ・インターナショナル・マイニング・システムズ社では、中小規模の鉱山現場向けに、運行管理システム「Wencolite」を提供しています。 大規模な無線ネットワークインフラを必要としないため、導入・維持コストを抑えながらも、ダンプトラックの位置情報、車両間の通信、ショベルやダンプトラックのステータスレポートなど、必要最低限のツールに限定して提供することで、安全性向上、生産性向上と運行管理の改善に役立っています。
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