営業|宮本 拓弥
宮本 拓弥
ライフサイクルサポート本部 部品事業部 部品企画部 物流企画グループ
2015年入社
丁寧な仕事と柔軟な発想が求められる
サービス部品の在庫管理
やってみてわかった、サービス部品在庫管理の面白さ
学生時代は油圧式ショベルやガントリークレーン、ロータリ式除雪機械などの建設機械の安全性をテーマとする研究室に所属していました。4年時には日立建機で6か月間のインターンシップを経験。そこで若い社員も議論に加われる“Kenkijin”スタンスに感銘を受けて日立建機に入社し、配属されたのはサービス部品の在庫管理でした。筑波にパーツ倉庫があり、海外の各倉庫と在庫の調整を行います。「サービス性向上のため、常に部品のストックを増やした方がいい」と思われるかもしれませんが、在庫とは固定資産。持ちすぎると財務上のリスクになるのです。「最低限の在庫で最大限のサービス性を発揮するにはどうすればいいのか?」を常に議論しながら調整を行います。需要の分析や統計がすごく大事で、実はすごく奥深い仕事なんです。工事現場などで稼働する建機の部品は回転が速いですが、鉱山で使う大型建機は2年に一度必要になるかどうか……といった部品もあります。どんな部品がいつ必要になるかの見極めは難しいですが、そこが面白さでもあります。
ベストを尽くすことで信頼を勝ち取る
私の場合、どんな仕事であっても“付加価値を付ける”ということを心がけています。業務の中には海外の拠点のスタッフとのやりとりがありますが、データの集約ひとつでも、相手がどんなゴールを描き、そのためにどのようなデータが必要で、どのようにまとまっているのが望ましいのか……といった思案を繰り返し、常に相手の期待値を超えることを意識します。協議の際は、データの見せ方ひとつが成果を分けます。正確でわかりやすい資料作りに加え、論理的な会話も心がけています。信頼関係があればこその在庫調整なんです。中国の拠点を初めて担当したときのことです。中国は需要の波があり、現地スタッフはサービス性の維持に苦慮していました。そこで一緒に需要の傾向を分析し、在庫計画を立案しました。初めて講じる対策です。その成果が実ったとき、「あなたに相談してよかった」と言ってもらえました。私にとってはこれ以上ないくらいの嬉しい言葉です。今でも壁にぶつかった際には、当時のことを思い出して奮起しています。各国の現地スタッフとチーム一丸となって仕事ができることにやりがいを感じています。
ピンチはチャンス。柔軟な発想を
2020年春には新型コロナウイルスが世界的に流行。中国との連携が難しくなり、スケジュール通りにプロジェクトを推進できない状況に陥りました。ちょうどそのタイミングで、在庫管理をするための新システムの導入が決まっていました。“Face to Face”でなければ意思疎通が難しいと考えていましたが、オンラインコミュニケーションツールを積極的に導入し、現地との質の高いコミュニケーションを実現できました。ピンチはチャンスです。固定概念に縛られずに視野を広げれば転機が訪れます。責任者として現地に行かずにプロジェクトを完遂できたことは大きな成果でした。日ごろから「従来のやり方が全てではない」という意識が持て、仕事の幅が広くなったように感じます。こういった知見を元に、サービス性向上と在庫コスト低減の二刀流を目指しています。また、サプライチェーンを取り巻く技術がめざましい進歩を遂げるなか、独自のAIを導入したいとも考えています。それらの施策にはやはり、柔軟な発想こそが必要です。さらには海外工場での駐在を通じて、現地の細かい運用ルールを学びながら経験を積んでいきたいです。在庫管理は本当におもしろいんです。