生産技術|牛島 滋
牛島 滋
パワー・情報制御プラットフォーム事業部 機器生産技術部
2014年入社
※記事は2018年3月時点のものです。
"心臓部"コンポーネントを
最適な工程で製造
“S・Q・D・C”を徹底的に追求
油圧ショベルに搭載されているコンポーネントの製造に携わっています。設計部門が作成した図面に対して、最も適した工法を選定し、現場に提示するのが役割で、主に減速機部品を担当しています。コンポーネントは、油圧ショベルの心臓とも言える重要なパーツで、製造現場や生産管理と折衝しながら、S(安全)Q(品質)D(納期)C(コスト)の4項目を徹底的に追求し、効率的な製造工程を組み立てています。設備のスペックが合致する場合は既存の工法をそのまま使うこともあります。また、設備改善やレイアウト変更といった、工場の生産性の向上につながる取り組みも定期的に行っています。大学では主に機械振動についての研究をしていましたが、技術的な知識よりも、その過程で身についた論理的思考力のほうが活かされていると思います。今後は、できる限り製造過程のオートメーション化を進めて、作業員がもっとラクに仕事ができるような体制を整えていきたいです。そして、海外展開にもチャレンジしてみたいですね。海外の工場は日本と同じ部品を製造しているので、世界同一品質「Made by Hitachi」の実現につなげていきたいです。
妥協なき取り組みが自信につながる
小型油圧ショベルの減速機部品の製造を移管したプロジェクトは今でも印象に残っています。あらかじめ立ち上げ期間が決まっていたことに加え、日立建機での製造が可能になった場合は、すぐに量産体制に切り替える必要があったため、通常よりも緻密なスケジュールを組んでプロジェクトに臨みました。当時はまだ配属されたばかりで苦労することも多かったのですが、3DCADで事前検証を繰り返して、不具合がないかを確認し、改善が必要な場合は、治工具の手配やプログラムを作成し直しました。また、どんな些細な情報も、先輩や上司に教えていただきながらしっかり共有しました。その結果、当初掲げたスケジュール通りに工程を製造現場に引き渡すことができたときは、言葉にはできないほどのやり甲斐を感じました。現行モデルの改良品という場合でも、同様に試作検討を繰り返し、必要であれば違う工法を考えるようにしています。どんなプロジェクトにも最後まで妥協することなく取り組むので自信にもつながります。
要望はできるだけ論理的に伝える
この仕事は社外の方々と関わる機会も多いので、コミュニケーション力も問われます。例えば、外注先に要望を伝えるときも、思いつきではなく、資料なども添えて、わかりやすく伝えることを心がけています。特に新規の取引をする工場には直接出向き、依頼する作業内容に齟齬が生じないように納得いくまで話し合います。また、品質のチェックも同時に行い、私たちが求める品質に達した製品が生産できるのかを細かく確認します。そうすることで、取引先と心から信頼し合える良好な関係が築けますし、日立建機ブランドの名前にふさわしい高品質な製品をお客さまにお届けできます。また、全国各地で開催される展示会などにも積極的に参加して、業界の動向や最新技術といったさまざまな情報を集める努力も続けています。そういう高い意識で、チーム全員が業務に取り組んでいるので、職場は常に活性化しています。アイデアや意見が飛び交い、困りごとがあればみんなで助け合います。建設機械に関する知識がなくても十分成長できる環境なので、どんどんチャレンジすることができます。