ステップ1 事前打ち合わせ
事前打ち合わせ、現地調査を行うことによりスムーズなICT施工を提供します
①施工内容・工程・場所・3次元データの確認
段取り八分の仕事二分
施工前に工事内容に関する確認を行います。
- 設計図面から施工位置など
- ICT建機の導入予定や計画工程
- 施工内容(機械の選定)
- ローカライゼーションに使用する工事基準点
ICT施工用の工事基準点を設置
工事基準点の設置
施工および施工管理・出来形管理で利用する工事基準点の設置にあたっては、国土交通省公共測量作業規程に基づき、監督職員から指示された4級基準点と3級水準点(山間部では4級水準点を用いても良い)、もしくはこれと同等以上の精度が得られる基準点を設置します。
②現地調査
衛星や携帯通信を活用してICT建機を稼働させる場合に必要な作業。現場で衛星からの信号や携帯通信を受信できるかを確認します。現場内を歩き回るので作業時間は現場の広さや起伏によって異なります。
ステップ2 機械のセットアップ
ICT建機の手配・キャリブレーステップ2 ションや精度確認など建機を動かす前の準備を行います
③機材の手配・用意
3Dシステムを搭載したICT油圧ショベル
衛生から位置情報をもとに掘削面を認識する3Dシステムを用いることで、丁張の無い環境下でも掘削をアシストします。
3Dマシンガイダンス仕様 ZAXIS-7シリーズ | ||
12t/0.5㎥ | ZX120-7 | ZX135US-7 |
20t/0.8㎥ | ZX200-7 | ZX225USR-7 |
30t/1.4㎥ | ZX330-7 | |
3Dマシンコントロール仕様 ZAXIS X-7シリーズ | ||
12t/0.5㎥ | ZX135USX-7 | |
20t/0.8㎥ | ZX200X-7 | |
30t/1.4㎥ | ZX330X-7 |
転圧管理システムを搭載した道路機械
転圧管理システムとはTS・GNSSを用いて締固め回数によってヤード全域を面的に管理する工法規定方式です。
盛り土全面の管理による品質の向上が図れます。
転圧管理システム仕様 | |
土工用振動ローラ | ZC120S-6 |
<NEW> 転圧管理システム仕様 | |
タイヤローラ | ZC220P-6 |
コンバインドローラ | ZC35C-5,ZC50C-5 |
タンデムローラ | ZC35T-5,ZC50T-5 |
「ICT建機認定制度」について
国土交通省は、「ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針」において取り扱う「ICT建設機械」の円滑な現場導入に資するため、「ICT建設機械」及び建設機械に装着することでICT建設機械として機能させる「ICT装置群」の認定制度を令和4年7月1日より開始しました。
制度の詳細に関しては、国土交通省のホームページをご確認ください。
その他のICT建機
オープンイノベーション - ICT機器の提供(レンタル/販売)
最適なパートナーのICT機器を提案
パートナー会社のICT機器を後付けすることで、ICT建機として提供することも可能です。
後付けのため、取付作業や入庫後の取り外し作業が発生する場合がありますが、油圧ショベルだけでなく、ブルドーザーや道路機械など幅広い建機に対応できます。
④キャリブレーション・精度確認・アタッチメント計測
GNSS受信機で受けたGNSS測量座標をバケット刃先へ座標を持たせるための作業になります。
ステップ3 現場のセットアップ
現場の補正情報の取り方・建機用の設計データの作成などICT建機を使うための現場のセッティングを行います
⑤現場の立上げ
基準局利用 (RTK-GNSS)
RTK-GNSS利用の際基準局を設置します。現場によって設置方法は様々ですが、現場内にしっかり固定し動かないように設置します。
(例)
ICT建機納入時や納入前に実施する他、現場変化により基準局を移設することもあります。
VRS契約(ネットワーク型RTK-GNSS)
VRS利用の際には、利用月毎に契約料が発生します。
また、インターネット回線を利用しますので、別途通信料も発生します。
(代表的なVRS事業者)
日本GPSデータサービス(株)(NGDS)
ジェノバ(株)
トータルステーション(TS)利用
TS利用の際にはICT建機を稼働させる前にTSを機械設置します。
※ICT建機が移動した場合は90°以上旋回動作が必要です。
※ローカライゼーションは不要です。現場基準点を使用してTSを設置し、ICT建機を視準します。
⑥ローカライゼーション
衛星測位結果と現地の工事基準点座標が整合するように、補正をかける作業です。 補正が必要な主な理由は、測量などの誤差、測位方法の違い、利用する座標系の誤差などが挙げられます。
ローカライゼーション作業
工事基準点をインポートしGNSS測量機(ローバー)で各基準点を一つ一つ観測し、現場座標変換パラメータを作成します。
4点以上の基準点をGNSS測量し各点間距離の差、高低差の平均から測地座標に補正をかける事により現場基準点の座標とGNSS測量誤差を小さくすることができます。
⑦3次元設計データ入力
ICT油圧ショベル用設計データ作成
Trimble Business Centerを利用して、3次元設計データをICTショベル用に加工し、ローカライゼーションデータ、3次元設計データ、背景図を合わせて、ICTショベルへインポートします。インポートの方法として、USBを使用するかクラウドを使用するかを選択できます。
※Trimble Business Centerを機能アップさせるためには有償ライセンスが必要です。
※クラウド利用の際にはWorks Managerの契約が必要です。
転圧システム用データ作成
転圧システム用のデータを作成する作業。盛土の各層毎にデータを作成する為、転圧エリア・層数・転圧箇所数によって作業時間が異なります。
こちらも、工事中に変更があれば工事中に変更があれば途中でも実施することがあります。
ステップ4 施工支援
いよいよICT建機で施工を行います。
稼働前の準備、施工管理、日々の点検方法を支援致します。
⑧納入取扱指導
現場納入時に操作方法をご指導いたします。
ICT建機精度確認(現場)
3つの観点から現場精度確認を行います。
- ローカライゼーション結果からの測量誤差
- ICT建機(出荷前キャリブ)からの建機精度誤差
- GNSS測量誤差
⑨ICT建機での施工
施工履歴管理
施工履歴データをクラウドデータとして保管、閲覧することができます。データをダウンロードし点群管理ソフトで出来形管理ヒートマップも作成することができます。
日常精度確認
ICT施工前に工事基準点の座標と刃先座標を比較し日々の精度確認とします。
設計変更時のデータ入力
設計変更のために当初とは異なる変更を行った3次元設計データや転圧管理システム用データを建機用に変換し、入力します。
ICT施工ソリューション Solution Linkage® シリーズ 活用事例
土量計測ソリューション
Solution Linkage Survey
スマホで手軽に土量計測
スマートフォンで手軽に土量計測や進捗管理を行えるサービスです。GNSSアンテナを接続したスマートフォンで測定する対象物の周囲を動画撮影し、クラウドにアップロードすれば、、3次元モデルが生成され現場で土量の計測結果を確認できます。
活用事例 出来高算出による設計変更
お客さまの現場では浚渫工事の際に突発的に発生した岩石の体積を計測するためにSolution Linkage Surveyを活用しました。
以前までは平均断面法で計測していましたが、スマートフォンで対象の動画を撮影するだけなので、作業に必要な人数が減り、建機での 整形作業もなくなったので、省力化にも成功しました。
*国土交通省の出来高管理要領(案)に準拠
点群生成ソリューション
Solution Linkage Point Cloud
UAVによる点群生成をより手軽により安価に
UAV撮影画像をクラウドにアップロードするだけで、3次元点群を生成できるサービスです。
お持ちのUAV(ドローン)を活用し、お客さまご自身で現場の空中写真を撮影していただき、このシステムにアップロードすることで、簡単に3次元点群を作成できます。
活用事例 現場で簡単に出来高進捗
定期的に発生する測量業務を今まではトータルステーションを用いた断面管理で行っていたが、管理断面の位置出し、設計変更後の端末への設計データの出し入れが手間に感じていました。
自社保有のドローンと点群処理ソフトの有効活用が可能になりました。それに伴い、UAV写真測量を測量業者への外注から自社内製化に成功し、測量費用も削減できました。