PICK UP 日立建機のオープンイノベーション Vol.127(2019年4月号)

お客さまがホンネで評価! Solution Linkage 通信簿

日立建機はオープンイノベーションを取り入れることで技術開発を促進している。
なぜ今、オープンイノベーションに注目が集まるのか。その背景を探る。

株式会社宮本組 代表取締役 緒方 清仁氏

取材協力

ナインシグマ・アジアパシフィック株式会社
取締役
ビジネスディベロップメント

緒方 清仁氏

技術仲介という立場から、食品・製薬・医療機器メーカーを中心に、企業の研究開発・事業開発におけるオープンイノベーションを支援。

「オープンイノベーションは業界の枠を超えたチーム力で時代を勝ち抜くツール」

ここ数年、企業の新しい研究開発の手法として注目されているのが「オープンイノベーション」だ。従来の日本企業の研究開発は、自社の技術やリソースをもとに、自前でイノベーションをめざす「クローズドイノベーション」が一般的だった。これに対して、他企業や大学・研究機関、ベンチャー企業など、外部の組織や個人とともに、革新的な製品やサービスを開発する手法がオープンイノベーションである。

激変する経営環境においてチーム力を結集して戦い抜く

オープンイノベーションが注目される理由として、製品のライフサイクルの短期化や顧客ニーズの多様化・高度化があると、ナインシグマ・アジアパシフィック株式会社の緒方清仁氏は説明する。

「急速な技術革新によって新しい製品やサービスが次々に登場するなか、お客さまは常に新しいものを求め、企業は迅速な研究・開発が不可欠となっています。さらには環境や社会の持続可能性を実現させるSDGs(持続可能な開発目標)への対応も考えなくてはなりません。高度化する技術や顧客ニーズに、単一の企業のリソースや既存の取り組みだけで対応するのは難しい時代になっているのです」

クローズドイノベーションは、かつて企業間競争を通じて日本経済を成長させた原動力だった。しかし、研究開発から商品提供までに、膨大な時間とコストを要するデメリットが生まれた。「以前の成功体験にとらわれていては、斬新な視点でビジネスを展開するライバル企業に、あっという間に圧倒されてしまいます」

オープンイノベーションのメリットとして、従来の枠を超えた発想や技術によって、思いもよらなかった斬新なアイデアを生み出すことが挙げられる。

緒方氏が一例として挙げたのは、新しい食感を求め、真空でお菓子を加熱する方法を模索していた食品メーカーである。残念ながら、その技術を持つ企業は、食品関連業界では見つからなかった。

「そこで、ほかの業界に範囲を広げ、技術を提供できる企業を探したのです。すると、ある半導体装置メーカーが興味を持ち、技術連携を図りました。実は、その会社もまた、半導体以外に事業分野の拡大を考えており、予想外の食品分野とタッグを組めたことを喜んでいました」

ICT・IoT 技術の活用でオープンイノベーションが加速化

さらに、ICTやIoT技術、ビッグデータの発達により、IT関連企業との連携でさまざまな技術やビジネスが創出されている。日立建機もまた、建設機械の生産・販売・サービスという枠にとどまることなく、オープンイノベーションを活用したソリューションを提供している。その一例が、i-Construction をはじめICT施工を担うICT対応の油圧ショベル。他企業と連携で、施工管理の効率化、精度向上などを果たしている。

また、ICT・IoTソリューション「Solution Linkage」も、日立グループやパートナー企業の幅広い先進技術を結集したものだ。さらに、現場の生産性や安全性の向上につながるアプリ「Solution Linkage Mobile」や、スマートフォンでの土量計測で、作業の時短を促進する「Solution Linkage Survey」なども開発。今後も、オープンイノベーションでの開発強化を図ることにより、お客さまの生産性・安全性の向上をめざしている。

PICK UP

日立建機の
オープンイノベーション

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土木建設現場の施工プロセス全体で3次元データを活用

【日立建機】×【測器メーカー】×
【設計ソフトウェアメーカー】

土木建設現場の施工プロセス
全体で3次元データを活用

測量、設計・施工計画、検査・納品という施工プロセス全体に3次元データを活用することで、作業を効率化でき、人手不足の解決にもつながる。日立建機では、測器メーカーや設計ソフトウェアメーカーなどの専門知識を持つ会社とのオープンイノベーションに取り組むことで、より高度な技術を組み込み、お客さまや現場ごとにニーズに応じたソリューションを提供する。

土木建設現場の施工プロセス全体で3次元データを活用

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IoTの活用で、施工現場を機械と人が「つながる現場」へ

【日立建機】×【お客さま】
IoTの活用で、施工現場を
機械と人が「つながる現場」へ

安全かつ効率的な作業で予定通りに施工するために、現場の見える化や日々の進捗管理は欠かせない。「Solution Linkage Mobile」は、スマホなどのモバイル端末を活用し、手軽に機械や作業員の現在地や位置履歴、ダンプトラックの運搬回数などをほぼリアルタイムに確認できる。指定エリアの侵入も通知するなど安全に役立つ機能も備えている。

IoTの活用で、施工現場を機械と人が「つながる現場」へ

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スマホで撮影するだけで、自動で土量を算出

[日立建機]×[日立ソリューションズ]
スマホで撮影するだけで、自動で土量を算出

現場の進捗管理をする上で、作業によって発生した土の体積(土量)を測量することも重要。土量計測は、専門的な機器や知識が必要であったが、それを短時間で簡単に計測可能にしたのが「Solution Linkage Survey」だ。Android OS搭載のスマホやGNSS※アンテナなど手軽に導入できる機器を使用し、専用アプリで対象を動画撮影するだけで簡単に計測、さらには3次元データをもとに体積を算出、土量も確認できる。目視では計測精度が低く、高精度に測量するとコストと手間が掛かるといったお客さまや現場の声から生まれた画期的なソリューションだ。

今後、災害現場や産業廃棄物処理などの体積把握などにも期待できる。

※ Global Navigation Satellite System のことで、GPS、GLONASS などの衛星測位システムの総称。
※ Android はGoogle LLC の商標または登録商標です。

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