特集

Vol.129(2019年11月号)

[特集]世界を変える力、SDGs

“ 誰一人取り残さない”世界をめざして 日立建機のSDGsアクション

世界は、環境・社会・経済の面でさまざまな課題に直面している。
建設機械を通して大地と関わっている日立建機だからこそ、SDGs 達成に向け使命を果たさなければならない。

SDGsとは、国連が2015年に採択したSustainable Development Goals=持続可能な開発目標のことで、すべての国連加盟国が2030年までに達成する行動計画ともいえる。国際社会が解決すべき共通課題として、「貧困の解消」「気候変動への対応」「ジェンダー平等の実現」など計17の目標(ゴール)と、169にのぼる具体策(ターゲット)からなり、2030年までの達成をめざしている。

難しそうだし、自分には関係ないと思う人も少なくないだろう。でも、「現場や事務所でお弁当を残さず食べて食品ロスを減らす」「燃費性能がいい油圧ショベルを使う」などという、一人ひとりの心がけこそがSDGsにつながる。

基本理念として「地球上の誰一人として取り残さない」と掲げていることもポイントだ。その背景には、すべての人々が自由に、尊厳を持って、貧困と絶望から解き放たれて生きる権利を持つ「人間の安全保障」の考え方がある。あらゆる人々がこの考えを念頭に、人種や性別、宗教、文化の違い、あるいは先進国と途上国の壁を乗り越えて、協調していこうとする姿勢が大切だ。

このSDGs、目標達成における「企業」の役割にも非常に期待が大きい。

例えば、電動化技術やIoT、AI(人工知能)やロボティクスなど最新テクノロジーの活用により、生産拠点や建設現場、物流段階での省エネ化・省人化が進めば、CO2排出削減に直結し、気候変動対策に貢献することになる。同様に農業の生産性向上につながるような技術革新を生み出せれば、貧困・飢餓の撲滅に大いに貢献するだろう。

社会課題の解決を通じて企業価値の増大をめざす

実は日立建機では、SDGsが世界的な潮流となる以前から、自社の製品・サービスを各国の社会インフラ整備や資源開発、地球温暖化の防止などに役立て、国際社会の持続的な発展に貢献していくことをめざしてきた。本業の副産物としての社会貢献ではなく、あくまで本業を通じて社会課題の解決に寄与し、中長期的な企業価値の増大に取り組んでいるのが大きな特徴だ。

この姿勢をより明確化するため、2014年度から「自社の事業にとっての重要性」と「社会からの期待」という2つの観点で、自社の重要課題を特定する「マテリアリティ分析」を実行。その結果、日立建機の最重要課題として位置づけたのが、右図に示した3つのCSVテーマである。

さらに16年度からは、CSVテーマをベースに本格的にSDGsへの取り組みを開始している。日立建機の事業活動と17の目標との関連性を詳細に整理し、自社が特に注力すべき10の重点目標を設定した。いずれも3つのCSVテーマと明確に関連づけられており、事業活動を通じて、2030年の目標達成に向けてまい進していく考えだ。

CSV(Creating Shared Value):
「共通価値の創造」の意。戦略研究で知られるマイケル・ポーター氏が提唱した概念で、企業が社会・環境課題の解決を通じて「社会価値」と「事業価値」の両方を生み出していくことを指す。
Creating Shared Value Creating Shared Value

製造プロセスの環境負荷低減や、ICT・IoT技術の活用などで「グローバル環境課題の解決」をめざす。また建設機械の遠隔管理技術や無人化施工技術などの先端技術が「現場力の強化」を助け、部品再生事業で現地の雇用を創出するなど積極的に「コミュニティの発展」に貢献する。

日立建機が重点的に取り組むSDGs 日立建機が重点的に取り組むSDGs
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