疲れ解消! ストレッチVol.129(2019年11月号)

疲れ解消! ストレッチ

今回のテーマは、多くの方がお悩みの肩のコリや背中のハリの解消法。固まってしまう前にこまめにほぐそう。

構成・文/編集部 写真/高田浩行 モデル/松元飛鳥、早坂梨菜

vol.03 肩&背中 コリとハリをほぐす

肩甲骨をほぐすストレッチで心身ともに“不快”とサヨナラ

前回のテーマ「腰の痛み」同様、オフィスワークの方と土木建設現場で働く方のどちらも多く悩まされているのが、肩コリや背中のハリだろう。この二つには密接な関わりがあり、背中のハリが肩コリにつながっていくのだ。

お察しのように、根本の原因は姿勢の崩れ。特に一日中パソコンに向かっている人は、背中の上部が丸まった典型的な猫背になりがちだ。姿勢が悪くなることは、単なるコリやハリだけの問題ではない。猫背によって浅くなった呼吸は、全身へ酸素を行き届かせることができにくくなる。特に脳の酸素不足は自律神経に影響を及ぼし、交感神経ばかりが働く状態になりやすい。こうなると、ストレスをため込むだけでなく、生活習慣病につながる恐れもあるという。

カラダの不快から解放されるには、まずは姿勢。そして「コリやハリを取る大事なポイントは、こまめにストレッチをすること」と、仲野整體東京青山の仲野孝明先生は話す。今回ご紹介するストレッチは、日頃疲れが取れにくい、だるいと感じている方にも効果的。「いずれも肩甲骨まわりをほぐすことで、コリやハリを解消するだけでなく、姿勢の改善や深い呼吸にもつながり、心身ともにリフレッシュできます」。ストレッチを行う際は、“大きく深く呼吸する”ことをぜひ心がけよう。

仲野整體東京青山 院長 仲野孝明先生

Profile

仲野整體 ( なかのせいたい ) 東京青山 院長

仲野孝明先生

姿勢治療家、柔道整復師。柔道整復師認定スポーツトレーナー。1973 年三重県生まれ。大正15年創業の仲野整體の4代目として、“姿勢から日本を変える”をモットーに15万人以上の患者を治療。著書に『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』(サンクチュアリ出版)『一生「疲れない」姿勢のつくり方』(実業之日本社)など。

まずはおさらい

「正しい姿勢」

立ち方のPoint

あごをしっかり引き、かかとからお尻、肩、頭を壁に合わせ、最後にふくらはぎを壁に付ける。身長を測るときのように、耳の後ろを上に引き上げる。

立ち方のPoint

座り方のPoint

深く座り、お尻からカラダの上に向けて整えていく。足裏は床の全面に付け、ひざは直角に曲げる。立ち方同様、耳の後ろを上に引き上げるのがコツ。

座り方のPoint

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スマホやパソコン使用中の姿勢を気にしてみよう

ココもCHECK!! スマホやパソコン使用中の姿勢を気にしてみよう

日常生活で特に気を付けたいのは、画面を覗き込むような体勢になりがちなスマホやノートパソコンの使用中。頭を前に傾ける姿勢を長時間取ることで、頭の重さが首にかかり、首から肩の筋肉への負担が増し、その影響は背骨にまで及んでしまう。マッサージに通っても一時的な問題解決にしかならないので、悪い姿勢を取らない習慣を身につけることがいちばん。意識して、“コリ知らず”のカラダをつくろう。

中心軸となる背骨のラインが崩れ、肩と首で頭の重さを支える状況に。足を組めば、姿勢はさらに悪化。

中心軸となる背骨のラインが崩れ、肩と首で頭の重さを支える状況に。足を組めば、姿勢はさらに悪化。

理想は、正しい姿勢を保ったまま視線の前にスマホを掲げること。空いている手を脇に挟めば安定する。

理想は、正しい姿勢を保ったまま視線の前にスマホを掲げること。空いている手を脇に挟めば安定する。

視線が下に向くノートパソコンは肩コリの原因に。オフィスなら、モニターを別途用意するのが理想。

視線が下に向くノートパソコンは肩コリの原因に。オフィスなら、モニターを別途用意するのが理想。

前を向いた視線の先にモニターが来るように、高さを調整しよう。目とモニターは45〜60cm離して。

前を向いた視線の先にモニターが来るように、高さを調整しよう。目とモニターは45〜60cm離して。

Stretch01 肩まわし Stretch01 肩まわし

オフィスでも土木建設現場でも座ったままでできる、肩を軸にして、ひじを大きくまわすストレッチ。すでに十分凝り固まった人なら、ゴリゴリした感触がやみつきになるかも。

指先を肩に付けて
腕を真横に上げる
指先を肩に付けて腕を真横に上げる
カラダの真横に腕を垂らした状態からはじめ、両手の指先を肩へ。そのまま上腕部が肩と平行になるまで、ゆっくり脇を開く(以降の手順でも、指先を付けた両肩を軸に動かしていく)。
自然な呼吸のまま
ひじを真正面に向ける
自然な呼吸のままひじを真正面に向ける
左右のひじをくっつけるように、真正面に向けていく。このとき、上腕部の高さが下がらないように注意する。無理をしない程度で、自然な呼吸を意識しよう。
ひじを真上に向けて
胸を大きく開く
ひじを真上に向けて胸を大きく開く
そのまま顔の横を通ってひじをてっぺんに持っていこう。上腕部もまっすぐ上に向かって伸ばす。胸が開いたところで深呼吸。姿勢が正されていることを感じるはずだ。
そのままひじを下へ
この回転を繰り返す
そのままひじを下へこの回転を繰り返す
上にあったひじをカラダの真横を通しながら自然な位置に戻していく。以上の軌道をひじで円を描くように行う。前まわしの次は後ろまわし。ほぐれを感じながら続けよう。

Stretch02 バルーンストレッチ

上記の「肩まわし」よりも動きは少ないながら、肩コリ解消や姿勢改善に効果があるのがこのストレッチ。胸を開いて深い呼吸ができるので、心身の疲れがたまったときにもおすすめだ。

腕を後ろに引いて
肩甲骨を寄せていく
腕を後ろに引いて肩甲骨を寄せていく
正しい姿勢で椅子に座る。次に両腕を垂らし、手のひらを外側に向けて後へ引き、肩甲骨を寄せる。息を思いっきり吸った状態で3秒間キープ。これで肩甲骨が大きく動かせる。
息をゆっくり吐き
腕の位置を元に戻す
息をゆっくり吐き腕の位置を元に戻す
少しずつゆっくり息を吐きながら、腕をカラダの横に戻し、左右の手も元の位置に。回数よりも、大きく吸った息をゆっくり少しずつ吐く動作をていねいに行うことが大切。

Stretch03 天使のはねストレッチ

電車の中や待ち時間でも、さりげなく肩甲骨まわりをゆるめられるストレッチ。首や背中の筋肉につながったこの部分の凝り固まりを解消すると、肩の痛みや猫背の改善につながる。

左右の肩甲骨を寄せ
胸を大きく開く
左右の肩甲骨を寄せ胸を大きく開く
正しい立ち姿勢をつくってから、両肩を後ろにゆっくり引き、左右の肩甲骨をくっつけるように内側にひき寄せる。これによって、肩甲骨の動きに引っ張られて胸が大きく開く。
肩の力を抜いて
ゆっくり下げていく
肩の力を抜いてゆっくり下げていく
肩甲骨を寄せたまま両肩を下げていく。肩の力を抜いて、リラックスした状態を意識する。一連の動きを2〜3回繰り返す。背中に付いた、重いぜい肉にも効果あり。
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