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ICT建機という新技術の普及のため、知識とメリットをグローバルに伝える

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(顧客ソリューション)

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村瀬 敦啓

村瀬 敦啓

顧客ソリューション本部 施工ソリューション統括部

コンストラクション企画部

2008年入社

見た目は普通でも中身はまったく違う、ICT建機

私が導入支援しているICT建機は、見た目は普通の建機なんです。この建機を海外、おもにヨーロッパやオセアニアに展開する業務なのですが、現地では知名度があるがゆえに「知っているし、売れるし、サポートもできる」と現地の代理店も思ってしまうところがあるのです。しかし、実際に触れてみるとこれまでにない分野の製品だとわかります。ICT建機にはあらかじめ設計データが入力でき、運転手に施工箇所を伝えるための現場作業や指示スタッフが必要なく、オペレーターひとりで作業できるのです。建機の掘削力は変わりませんが、効率的に作業を進められることから、実質2倍もの仕事ができる可能性があります。その実力をフルに使うためには、元となる設計データを最適化する必要もあり、工事プロセス全体を踏まえる必要が発生する。これまでのように「建機だけを売ればいい」というわけにはいかなくなります。お客さまの本来の課題であるコスト低減や効率の向上を私たちも共有して実現していくために、まず代理店の知識を深めることが求められます。ヨーロッパは日本に先んじて建設現場のデジタル化やFossil Free化が進んでいる地域のため、日立建機もこれまで磨いてきたICT/IoT技術とその運用ノウハウを使って、今まで以上にお客さまの課題に寄り添い、新しい価値を届けていけるかという挑戦を行うため、販売網の確立を考えることになったのです。

販売を手掛ける代理店の理解を深めるプロセス

販売を手掛ける代理店の理解を深めるプロセス

人的リソースに限りがあり、欧州全地域はやりきれないので、まずはイギリスを中心に取り組みました。私が担当したのは現地の関連会社とのマインドセットや体制づくりです。これまで機械を中心に販売活動を行ってきた代理店メンバーに「明日からICT建機という新商材を、新しい商流で、これだけ契約を獲得してきてほしい」とお願いしても、優先度や意義が納得できるものでなければ、引き受けてはくれません。私たちがこんな思いで作ったソリューションは、これだけお客さまの役に立つということを伝え、想いを一つにして販売体制を構築していきました。この過程では見えない将来に対する希望と不安について、関係する部署と議論を尽くしました。年単位での協議です。実はヨーロッパ全体の販売網を統括する総代理店があるのですが、それを飛び越えてイギリス単体にアプローチしたのには理由があります。伝達ゲームになって難しい概念が正しく伝わらないことを恐れたのと、イギリスでの販売体制の確立が成功実績になり、他国や総代理店に潮流として広まることを期待したのです。イギリスで販売体制が整ったとき「自分たちの未来はこうして創っていくのか」という実感とともに「やっとスタート地点に立てたか」という感慨を覚えました。

村瀬 敦啓

新たな技術へとすでに始まっている歩み

難しいミッションでしたが、「昨日の自分の頑張りに、今日助けられたな」と感じながら仕事をしていました。努力は今日の自分を裏切りません。そんな思いから、以前、国内営業を担当して3年目のころに「お客さまの事業を理解し、日立建機がやれることを見極めるために、経営に対する理解を深めよう」と思い立ち、経営学修士の修得を目指しました。当時の上司の理解があり、業務をしながら無事修士号を取得することができました。会社の外からも学びや交流の機会を得られることに気づき、視野が広がったように思います。仕事や社外での学びを活かすことで、日立建機のソリューションの海外展開に向けた、方針や体制づくりに寄与することができました。ICT建機は、やがて当たり前のものになっていくことでしょう。このように新技術が普及する裏側には、苦労をしてでも世の中へのバトンを繋いでいく人たちの努力があるのだなと痛感しました。ICT建機は、完全無人化に代表される建機のDX化への1.5歩目くらいの技術。今後は世界の建設現場にフォーカスした取り組みを深めていきたいと思います。次の顧客価値への歩み出しは、すでに始まっています。日立建機での仕事を通じて、事業インフラの最先端を感じることができています。

新たな技術へとすでに始まっている歩み
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