タタ日立コンストラクションマシナリー Co., Priv., Ltd.(インド)のカラグプール工場では、敷地内に設置した太陽光パネルで発電した電力を活用することで、電力消費量の約 30%にあたる年間約7,000MWhを再生可能エネルギーで賄っています。CO2削減はもちろんのこと、経済発展に伴い電力需要が急拡大するインドの「再生可能エネルギーの導入促進計画」にも賛同し、電力供給の安定化に貢献しています。
カラグプール工場敷地内に設置された太陽光パネル
2018年にドイツに設立したマーケティング・開発を担うEuropean Application Center GmbHと株式会社日立建機ティエラが連携して、バッテリー駆動式ミニショベルの新たな試作機を開発するなど、低炭素建機の開発に取り組んでいます。ICTを活用した施工の効率向上も積極的に推進することで、製品からのCO2排出量を2030年度までに2010年度比で33%減らすことをめざしています。
バッテリー式ショベル
有線式電動ショベル
使用済みの油圧ポンプや油圧シリンダ、走行装置などを、新品同等の性能を持った部品として再生する事業を、グローバルで展開しています。故障した製品を廃棄すると使われている部品すべてが廃棄物となってしまいますが、原因となる部品のみを交換することで廃棄物を大幅に削減します。また、お客さまの近くの拠点にある部品再生工場から再生部品を供給することで、機械の停止時間を最小限に抑え効率的な施工につなげます。こうしたサーキュラーエコノミーに資する取り組みを推進しています。
部品再生の様子
建設機械のオイルの状態を見守るサービス「ConSite® OIL」のグローバル展開を推進しています。オイルの状態をセンサーによって検知し、オイル性状の急激な変化や異常値を自動判定して、予防保全と燃費の向上、機械寿命の延長につなげることをめざしています。
ConSite® OIL機能を搭載した大型油圧ショベル
日立建機ザンビアの部品再生工場では、地域に根差した工場として現地人財を積極的に採用し、早期の技術習得に力を入れていることに加え、地元の学生を対象にしたインターンプログラムを実施し、若年層の就業を支援しています。インドのタタ日立社では、教育施設に「日本式モノづくり学校」の機能を持たせ、地域の人財育成に取り組んでいます。
部品再生工場(ザンビア)
経済産業省認定「モノづくり学校」(インド工場)
AI画像認識技術を活用し、建設機械の製造現場において作業者の姿勢を自動判別するシステムを製造現場に導入することで、作業者がより安全で身体への負担の少ない作業環境の実現に向け、取り組んでいます。作業に適さない姿勢だと判別した場合、画面上に映る当該作業者の部分にアラートを表示し、安全性、作業効率などの気づきを得る仕組みを構築していきます。
2種類のAIで作業に適さない姿勢を判別し、当該作業者の部分に赤文字でアラートを表示