顧客満足度の向上
世界共通の品質レベルを確保
日立建機グループでは、世界同一品質を保ち、お客様に満足いただける製品を継続的に提供するために、さまざまな取り組みを実行しています。
その一つが、世界に展開する全ての生産拠点で実施している「グローバルモノづくり診断」です。この取り組みは、2005年度から「グローバル品質診断」として、各生産拠点の品質レベル向上を目的に開始しました。その後、診断表の改訂を重ねて、品質だけではなくSQDC(安全・品質・納期・コスト)全般を評価する仕組みに改め、2014年度からは「グローバルモノづくり診断」として活動しています。2019年度の新型コロナウイルス流行により、一時はオンラインの中継を利用したリモート診断に切り替えをした時期もありましたが、2023年度からは活動を再開しています。溶接や機械加工など生産工程ごとの診断表に従い、現場で作業や現物を確認して各項目を評価し、改善が必要な項目があれば対策を講じます。こうした取り組みを続けることで、世界同一品質の実現につなげています。
また、モノづくりには優れた人財の育成が欠かせません。モノづくり技術者の育成として、国内外の生産拠点から日立建機に技術者を受け入れる研修を2008年から実施しています。これは3年間のプログラムで、土浦工場を中心にさまざまな研修を行います。研修で身に付けた技術や考え方を生産拠点に持ち帰り、日立建機のモノづくりを展開しています。
さらにグローバルな取り組みとして、「日立建機グループ国際技能競技会」と「全社小集団活動発表大会」を実施しています。国際技能競技会は、溶接、塗装、計測、組立、運搬、加工、溶接ロボット、設備保全の8競技を、海外を含む各生産拠点から選抜された選手が競うもので、2000年から行っています。全社小集団活動発表大会は11月の品質月間に開催しているもので、各社での選抜大会を勝ち抜いたグループが本大会に集まって発表します。相互研さんを図ることで、人としての成長だけでなく、組織の活性化にもつなげています。
2023年度の国際技能競技会は、10月末に3日間、霞ヶ浦総合研修所で実施しました。日本・インド・インドネシア・中国から73名(海外からは27名)の選手が出場し、8競技で技能を競い合いました。また、全社小集団活動発表大会は、11月に直接部門と間接部門を2日に分けて開催し、国内外のグループ会社を含め22グループが発表しました。国内外のグループ会社とは、発表の様子をオンラインで中継し、多数の従業員が聴講しました。
今後も、日立建機グループとしての安全・品質の基準を満たし、世界のどこの国のお客様にも安心して使用いただける製品づくりを追求していきます。
「グローバルモノづくり診断」の様子
サービスサポート力の強化
日立建機グループでは、機械が稼働する現場でお客さまと直接対面しながら機械の点検修理や、部品拡販に貢献している代理店サービス員のさらなるサービス対応力向上を目的に、「サービス技術競技会」を開催しています。2002年の第1回以降、コロナ禍の2020~2022年を除き毎年開催しており、2024年に20回目を迎えました。
2024年度も、世界の10地域から地域予選を通過した代表10名が、機械の点検整備から故障診断、修理、報告や提案に及ぶ、幅広い範囲の知識・技術・お客さま対応能力を競いました。
「学科」「実技」「測定」「報告」の4項目による競技の結果、ZX200-7部門では欧州地域代表の日立建機フランス、ZX200-5G部門では中国地域代表のウルムキ中辰社の2名が熾烈な接戦を勝ち抜いて最も優秀なサービス員の証である「MVS(Most Valuable Service)」を受賞しました。
LANDCROSの日立建機グループは、革新的ソリューションを提供すべく、今後もさらなる代理店のサービス技術力向上に努めていきます。