テキサス州サンアントニオの東側、ベア郡に拠点を置くRTMコンストラクションは、倉庫やスーパー、学校などの建設・増築を手がける建設会社だ。Responsibility(責任)、Trust(信頼)、Motivation(意欲)という3つの信条を掲げ、30年以上にわたり地域とともに歩んできた。創業者トム・スミスが大切にしてきた「お客さま第一」の姿勢は、息子ジェフとコディに受け継がれ、いま、次の世代へと引き継がれようとしている。
「常にお客さまを最優先に考える姿勢を息子たちにも教えてきた」とトムは語る。その姿勢がお客さまとの信頼関係を築き、今では200人規模の組織へと成長。南部および中央テキサスではよく知られる存在となった。現在は、息子のジェフとコディが経営の中心を担い、トムがそれを見守っている。同社と日立建機との関係は、今から10年ほど前にさかのぼる。きっかけをつくったのは、代理店ASCOの営業担当ランスだった。コディが当時を振り返る。「ランスが“とにかく一度使ってみてください”としつこいくらい熱心に薦めてきたんだ。現場でデモ機を使ってみて、すぐにその理由がわかったよ」その性能に惚れ込み、以後RTMコンストラクションは日立建機の機械を次々と導入していった。ASCOとの関係は単なる取引にとどまらない。「私はジェフとコディと年も近くて共通の趣味もある。気が合うんだ」とランス。ランスの上司のケリーもこう語る。「彼らはプライベートでも交流している。その信頼関係がビジネスをより円滑にしているんだ」
それまで他社の機械を使っていたRTMコンストラクションだったが、古くなった油圧ショベルを順次日立建機の機械に入れ替えていく計画だとトムは語る。「保証期間が長く、価格も妥当。それに下取り価格が高いから、購入費用をほぼ回収できる。見た目も抜群にいい。コックピットに座ると、まるでパイロットになった気分なんだ」サンアントニオの北側はすべて岩だ。日立建機の機械を使用し、硬い岩を力強く砕くことで、燃料消費は大きく削減された。従来の機械よりも少ない回数で作業が完了するほどのパワーがあるためだ。さらにカメラによる270度の視界の、優れた掘削力、スムーズな走行性で現場の作業効率は格段に向上したという。「操作パネルも全部手の届くところにある。オペレーターのことをちゃんと考えて作られているんだ。誰が日立建機の機械に乗るかで、毎朝ちょっとした争奪戦になるんだよ」とジェフが笑った。
運転席は非常に快適で、疲れにくく、帰宅後に家族と過ごすだけの体力が残っている。それは家族を大切にするテキサスの人々にとって、とても重要なことだ。耐久性にも満足している。コディによれば、すでに4,000時間以上稼働している油圧ショベルも、いまだトラブルはゼロだという。「万が一のトラブルにも、ASCOが即座に対応してくれるという信頼があるから、不安はまったくないよ」顧客との信頼関係を何よりも大切にしてきたRTMコンストラクションにとって、長く安心して使える機械、そしてそれを支える確かなパートナーは重要だ。その意味で、日立建機とASCOの存在は、RTMコンストラクションにとって理想的な“チーム”であり、今後の事業拡大を支える確かな基盤となっている。
将来の展望について尋ねると、トムは穏やかな口調でこう語った。「この地域には、200年つづく会社がいくつもある。いつかうちも、そんな企業の一つになれたら嬉しいね」息子たちも思いは同じだ。「この会社を長くつづけて、いつか子どもたちに引き継ぎたい。テキサスでNo.1の会社にするつもりだよ」コディが力強く語る。その言葉に呼応するようにジェフが言った。「今は年間5,000万ドルの規模だが、2年で1億ドル、5年後には5億ドルをめざしている。それを達成するには、日立建機の製品のような優れた機械が必要なんだ。RTMの名前をもっと強力なものにするために、これからも日立建機とともに前進しつづけていくよ」信頼がビジネスの土台であるならば、RTMコンストラクションと日立建機の関係はまさにその象徴と言えるだろう。機械を通じて結ばれたその信頼は、RTMコンストラクションの未来を確かなものにしている。