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カザフスタン最大の鉄鉱石生産企業SSGPOは、70年にわたり業界を牽引してきた。同社が操業するソコロフスキー鉱山コンビナートは1954年に設立され、現在最終段階にある。近年の地政学的変化を受け、新たな市場開拓と生産性向上が急務となった。そこで導入されたのが日立建機の機械だ。
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「カザフスタンで最初に日立建機の機械を導入した。2010年に納入された80トン積載のダンプトラックは、当時この国で最大級の車両だった。以来、さらに大型の車両や油圧ショベルを導入し、生産性を飛躍的に向上させてきた」と、SSGPO社長のセルゲイ・クズメンコは振り返る。
現在、同社が採掘を進めるツァールスコエ鉱床は、カザフスタン鉄鉱業の未来を担う重要な拠点だ。カチャリールダ社長のゲオルギー・リトフチェンコによると「ここでは42台のダンプトラックと6台の油圧ショベルが稼働している。この設備投資により、年間採掘量を2,600万トンに倍増させる計画だ」という。
冬には気温がマイナス36度にもなるこの地域で、日立建機は安定したパフォーマンスを発揮しつづける。建設機械の管理者マクサット・カラムバイエフは、「日立建機の機械はまさに採掘現場向けに作られている。快適で安全、そして高い生産性を維持できる。だからこそ安心して使える」と強調する。
そんな現場で活躍するオペレーターの中には、元タクシードライバーの女性、リュボフ・ババシェワの姿もある。彼女はマクサットにスカウトされ、この仕事を始めた。
「最初は冗談かと思いました。でも、巨大な日立建機の機械を見たとき、心が躍りました。『この機械を運転したい!』って」
今では堂々とダンプトラックを操る彼女が特に気に入っているのは、電子動力ブレーキだ。「自動で減速してくれるから安全性がとても高いです。思っていたよりも操作はシンプルですぐに慣れました」
10年以上の経験を持つオペレーターのアレクサンドレ・チェルニーも、その性能に太鼓判を押す。
「確かにこのブレーキシステムは信頼できる。それに、大型機械のわりに方向転換に広いスペースを必要としない。普通の車を運転する感覚に近い」
日立建機が高い評価を誇るもうひとつの理由が、その迅速なサービスメンテナンスだ。
「何かトラブルがあれば、日立建機のサービスチームがまるで救急車のように駆けつけてくれる」とアレクサンドレ。マクサットもその対応力に感心する。
「日立建機のメンテナンスは本当に素晴らしい。5分から10分以内に現場で問題を解決してくれる。オペレーターたちは皆、日立建機の機械が最良の選択だと確信している。他のブランドとは比べものにならない」
そう語ってくれた彼らは、この仕事に誇りを持っていると口々に言う。
「僕たちがいなければ現場が動かないからね。小さな貢献かもしれないけれど、それが誇りなんだ」とアレクサンドレ。リュボフもこの仕事が大好きだと笑った。
「タクシー運転手時代から車を運転するのが好きでした。でも、一番魅力を感じたのはダンプトラックです!もっと専門的な知識を身につけたくて、今年は大学に進学する予定です。将来的には自動車整備士をめざしています」
鉱山で働く彼らを見守りながら、生産性をさらに向上させるため、セルゲイはある計画を進めている。
「私たちはさらに生産性を向上させる計画がある。稼働時間の延長と、労働環境の改善という2つの課題を同時に解決するために、最も信頼している日立建機とともに取り組みたい」
日立建機との協力関係をゲオルギーはこう表現する。
「日立建機と一緒に歩んできた長い歴史があるから、これからの未来にも自信が持てる。我々は単なるクライアントとサプライヤーという関係じゃなくて、ともに成長していくパートナーだ」
鉱業の発展と地域社会の未来のために、彼らの挑戦はこれからも続いていく。