CSVテーマ3 コミュニティの発展への貢献

コミュニティ発展における企業への期待が世界的に高まっています。日立グループの総合力を生かし、ステークホルダーとの連携を強化しながら、あらゆるコミュニティでの開発を後押しすることで、持続可能な社会の実現をめざします。

重点取り組み

  • 地域のニーズに合った機械の開発・開発人財の育成
  • 日立グループの総合力を生かした、コミュニティの開発支援
  • インフラ整備におけるファイナンス・機械の提供

世界各地で展開する部品再生事業

日立建機では1970年より、機械修理時に発生した交換部品を回収し、部品再生工場にて機能修復を行い、相応の品質保証をした上で、お客様に新品同様の部品をリーズナブルな価格で提供する部品再生事業を展開しています。
この部品再生サービスは、お客様の現場で本体からコア品※を取り外してあらかじめ用意しておいた再生品と取り替え、コア品を再生工場に持ち帰って再生品を製造し、次の注文に備えます。そのため、故障品を持ち帰って修理し、現場に戻って修理品を本体に装着する修理品サービスに比べて、お客様の休車時間を最短にすることができます。つまり、できるだけ低コストで機械の高稼働率を維持したいと考えるお客様に対して、再生部品は理想的な選択肢であるといえます。
また、再生工場では、多くの部品を捨てずに再使用する技術を保有しているため、廃棄量を従来よりも大幅に削減することが可能です。お客様に再生部品を選択いただくことで、気候変動をはじめとする環境問題にも貢献します。
さらに、コア品の情報を収集して開発部門へフィードバックすることで、製品の品質向上を図ることができます。通常、保証期間内に発生した不具合は、製造メーカーの責任において保証されることが多いため、開発部門に入ってくる市場情報は保証期間内のものが大半を占めます。逆をいえば、保証期間を過ぎた製品の故障情報は不足しています。そうした中、部品再生サービスで扱うコア品は保証期限が切れたものが大半であるため、さまざまな情報を詳細かつ定量的に開発部門へフィードバックでき、製品の品質改善や次期モデルの開発に生かすことができます。
このように、社会・環境に対しても大きな価値を生み出すことのできる部品再生事業を、2017年3月末現在、世界12拠点で展開しています。

※ コア品:再生利用部品を取り出せる使用済みコンポーネントのこと。予防保全整備管理下において機械本体を稼働させる中で、目標時間まで使用した定期交換品などを指す。

図:再生品サービスと修理品サービスの違い
図:世界各地の再生拠点

ザンビアでの活動事例

部品再生工場が地域の雇用創出にも貢献

2012年春から操業した日立建機ザンビア(HCMZ)の部品再生工場では、ザンビアとモザンビークで稼働する鉱山用機械のキーコンポーネントをカバーしています。ザンビアで稼働する鉱山用機械は、「3~4年で新品が買える」といわれるほど部品の消耗が激しく、ランニングコストの低減がお客様にとって大きな課題となっています。ザンビアの部品再生工場では、そうした過酷な現場へ国内から迅速・確実な部品供給を実現しています。
また、ザンビアの部品再生工場では、地域に根ざした工場として現地人財を積極的に採用しています。現在、従業員161名のうち139名がザンビア人で構成されており、雇用した従業員には、OJT教育(実務による職業訓練)を行い、早期の技術習得にも力を入れています。
2016年8月には部品再生工場を約2倍に拡張しました。HCMZではこれまで、ザンビア国内をメインに再生部品を供給してきましたが、今後は全アフリカ地域への供給拡大をめざして再生能力の増強を図っています。これに伴い、さらなる雇用の創出を見込んでおり、ザンビア政府からも大きな期待が寄せられています。

写真:HCMZの従業員1
写真:HCMZの従業員2

部品再生工場増築部とHCMZの従業員

再生技術向上のための教育プログラム

部品再生技術のさらなる向上をめざし、土浦の再生センタは部門独自の教育カリキュラムとして「取引先訪問型教育プログラム」を実施しています。これは、入社2~5年の技術系若手社員を中心に、取引先様をはじめとするモノづくりの現場を見ることにより、再生技術の感性を磨くことを目的としています。
2016年度は油圧継手、油圧配管などの専門メーカーを見学し、モノづくりへの知見を深めました。2017年度は、トラック・建設機械などの鍛造品メーカー、各種ばね・プレス加工品メーカー、金属パイプを中心とする金属加工製品メーカーへの訪問を予定しています。
また、対外教育も積極的に推進しており、マイニング事業本部などの関係部署と連携して海外から技術者を受け入れ、コンポーネント部品の実践的教育を行っています。2016年度はケニアとインドのサービス技術者に対して実施しました。
今後もさまざまな視点から教育プログラムを計画し、地域再生工場の生産性効率化や技能員能力の向上に取り組んでいきます。

写真:教育を受けるタタ日立社(インド)の技術者

教育を受けるタタ日立社(インド)の技術者

宋崗日立建機希望小学校の支援活動(中国)

中国では、地方や農村部の戸籍から都市部の戸籍への変更が難しく、農村部の戸籍の子どもが都市部に引っ越しても公立の学校に入学できる枠が限られていることに加え、経済的な負担も生じてしまうのが実情です。そのため、両親が都市部へ出稼ぎに出なければならない家族は、子どもが田舎に残されることになります。その結果、農村部の子どもたちの学力低下、精神面での影響などが社会問題となっています。
日立建機(中国)では、2009年6月、合肥市に教育基金200万元(約3千万円)を寄付し、2010年4月にその教育基金の中から40万元を拠出して、宋崗日立建機希望小学校の建設を支援しました。その後も同小学校とは交流を継続しており、2016年度は日立製のプロジェクターを寄贈し、授業に活用いただきました。また、ここで学ぶ生徒たちが卒業後に日立建機(中国)人財開発センター(元・日立技術養成校)へ進学するなど、将来の技術習得に役立つ選択ができるよう支援するとともに、日立建機を就職先として選択できるよう信頼関係の構築に努めています。
2017年6月の工場開放日には、日立建機についてもっと詳しく知っていただくために、生徒の皆さんを日立建機(中国)に招待し、職場見学などを実施する予定です。

写真:宋崗日立建機希望小学校の教員、生徒の皆さん

宋崗日立建機希望小学校の教員、生徒の皆さん

日立建機教習センタ大牟田出張所を開設

福岡県大牟田市および熊本県を含めた近隣には、建設機械の運転資格を取得するための教習機関が少なく、これまで日立建機教習センタでは、福岡県北部の福岡教習所から出張講習を行っていました。しかし、「きちんとした教習機関を開設してほしい」という労働基準監督署やお客様からの強い要望があり、また、日立建機日本を通じて、2016年4月の熊本地震からの復興を支援するお客様から「資格を取得できる教習機関が無くて困っている」とのお話をいただきました。
そこで、こうした地域の要請に応え、かつ熊本県の復興支援の一助として社会貢献を果たすため、日立建機教習センタ大牟田出張所を開設し、2017年4月1日から業務を開始しました。建物および実技施設は、地元の大牟田トラック運送有限会社様から賃借させていただき、外観や内装は極力コストを抑えた拠点となっています。
3月28日の開所式では、大牟田労働基準監督署長をはじめ、地元企業の皆様に多数ご参加いただき、日立建機教習センタに対する期待の声をお寄せいただきました。日立建機教習センタの業務は、労働局の委託を受けて資格取得を推進することであり、極めて公共性の高いものです。今後も日立建機日本と連携しながら、企業の社会的責任を果たしていきます。

写真:日立建機教習センタ大牟田出張所

日立建機教習センタ大牟田出張所

NPOを通じたカンボジアの自立支援

「世界で最も地雷埋設密度の高い国」と呼ばれるカンボジアでは、内戦が終わった今もなお地雷事故による負傷・死亡事故が起こっており、SDGsの目標達成に向けて重要な課題のひとつとなっています。
日立建機グループでは、2007年度より認定特定非営利活動法人「豊かな大地(Good Earth Japan)」への寄付活動を通して、現地住民が地雷除去後の土地を利用して自立した生活が営めるように支援を行っています。
主な支援活動としては、道路整備やため池建設・治水工事などのインフラを整備するハード面はもとより、インフラ設備維持指導や、稲作、養鶏、きのこ栽培といった農業指導などのソフト面の支援に重点をおいた活動に力を入れています。
今後もカンボジアで生活するすべての人々が、安全かつ平和に暮らせる社会をめざして支援活動を行っていきます。

図:カンボジアにおける支援活動

タタ日立社におけるコミュニティ支援(インド)

タタ日立社では、CSR方針の中に「コミュニティの生活の質を改善することを約束する」と明記し、さまざまなコミュニティ発展への取り組みを進めています。従業員に対しては、自らの人生を豊かにするために、また、強いコミュニティを構築するという社会的責任を達成するために、自らの保有する技術とサービスを広く社会に提供する機会を持つように努めなければならないと指導しています。
代表的な取り組みとしては、建設機械オペレータの育成があります。タタ日立社ではインドのカラグプールにオペレータ養成学校を2012年に開設し、失業中の若者に対して職業訓練を実施しています。また、彼らのプロフィールや訓練状況をデータベースで管理して、ディーラー、顧客(特に新しい企業)と共有することで、失業中の若者の就職を後押ししています。現在までに延べ300名以上の失業者が訓練を受け、そのほとんどがインド国内あるいは海外で職を見つけました。
若者の技術習得や就職を支援することで、コミュニティの発展に貢献していきます。

写真:最先端の機械を使って技術を身に付ける若者1
写真:最先端の機械を使って技術を身に付ける若者2

若者は日立建機グループの最先端の機械を使って技術を身に付けることができる

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